【連載vol.1】イントロダクション その1 必ず僕のそばにカメラがあった

写真は人生と同じ。
人生は写真と同じ。

写真をやればやるほどその想いは強くなっていく。

そう思えるようになるには長い時間がかかった。長い放浪の旅を何度も繰り返すことによって、知らないうちに旅が僕の人生の一部となっていった。世界で体験した旅のすべてが積み重なっていき自然と「旅」という「道」ができていった。意図していたわけではない。振り返ってみたら知らず知らずのうちに「旅」という「道」を歩いていた。

誰が導いてくれたわけでもない。周りの誰かから旅に行けと言われたこともなければ、旅が今みたいに流行になっていたわけでもない。世界一周の安いチケットがあったわけでもない。自分で作り上げてきた道だ。

そこには純然たる「旅」しかなかったはずだった。いろんな世界を見て、「うわー、世界って広いんだぜ!」と誰かに自慢して終わる予定だった。

しかし必ず僕のそばにカメラがあった。

旅と写真。これは切っても切れない関係だ。
旅と人生。これもしかり。

写真と人生。これは期せずして僕にとって大切な関係となった。

旅と人生は似ていると人はよく言う。それに加えて「写真」というものが浮上してきた。「旅」と「写真」と「人生」が一本の道としてつながったのだ。

僕は子供の頃にトランジスタラジオから流れるアメリカの音楽を聞いてからずっと音楽キッズだった。バンドもやってたし、メジャーデビューして世間を見返してやるんだとさえ思っていた。ずっと音楽だった。写真なんてやる予定はこれっぽっちもなかった。

写真を始めたのはほんの偶然だった。

まず僕のところにやってきたのは「写真」ではなくて「旅」が先だった。音楽をやったことによって旅に出て、旅にでたことによって写真がやってきた。すべての道は続いていた。

つづく…

【Photo by Makoto Suda
まだ一眼レフをやる前のコンパクトカメラで撮った写真。アメリカをグレイハウンドバスで一周したときに撮影。

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