ステートメント写真展『風の庭園』

ステートメント

ビートルズの『Let It Be』。とてもきれいな旋律の曲だ。何百回聴いたことだろう。しかしその後半部分で、ほんの一瞬、不協和音が聞こえる箇所がある。

それはポール・マッカトニーによる弾き間違いなのだという。理論と合わない音が入っているにもかかわらず、いまもなお人々の心を癒し続けている名作だ。

それが意味することは、完全ではなくとも、そこに人がいて、何かを伝えようとしていたという「痕跡」。それこそが、作品に深さを与えているのではないか。

須田は2024年、25年と続く展示にて<写真の現実性>と<絵画の幻想性>を融合させ、風と光と水面が織りなす瞬間的な現象をモチーフに、「美のありか」を問い続けてきた。

今作の写真集は、ハードカバーを一冊ずつ手で製本した私家版である。機械で大量生産したのとは違い、効率や合理性を求めたものではない。糊のしみ、紙のシワ、ズレ、指紋…一冊一冊に何かしらの歪みがある。

しかしそれらはエラーではない。人と時間が存在した「痕跡」である。

虚像であるデジタルをパソコンから引き出し、本の形に立ち上げ、人が作り、人へ渡す。

触れた瞬間の手触り、重さ、匂い、ページをめくる音と紙のしなり。作者が紙と糊と布と格闘した息づかい。手製本とは、人、つまり須田誠がそこに「実存」していた証拠である。

「美」自体は見えない、どこにもない。しかし「美」と、生きている「私」は分かたれず、人生というプロセスそのものが「美」となる。

美(beauty)=生(life)であり、生は美である。

本作『風の庭園』は、作品を提示する場であると同時に、ひとつの生き方を差し出す試みである。

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『風の庭園』写真集発売記念㊗️🎊🎉
◯日程:4/28(火)~5/3(日)
◯時間:13:00-19:00
◯場所:銀座・森岡書店
◯住所:東京都中央区銀座1−28−15 鈴木ビル1階
・最寄り駅は新富町ですが、銀座方面から散歩しながら来るのもよいですね。
◯MAP:
https://maps.app.goo.gl/JqV9Dfu9nUZPTP6e6
★Instagram:森岡書店
https://www.instagram.com/moriokashoten/
★Instagram:須田誠 完成までのメーキング動画掲載中!
https://www.instagram.com/macochphoto/