【本ができるまで #0021】
編集担当のSさんが新婚旅行にキューバに行くというので、キューバ人の友達ロネルの家を紹介した。といっても彼とは連絡が取れないのでSさんには突然訪問していただくしかなかった。初めてのキューバでまったく知らない人の家に、いるかどうかもわからないのに訪問するという。
僕はSさんにロネル宛の手紙を託した。
「ロネル。我が友よ。元気ですか。こちらは元気です。彼女夫婦は僕のアミーゴです。何か困ったことがあったら助けてあげてください。またぜひママの美味しいご飯を食べさせてあげて下さい」と書いた。
それにしても今回の写真集の主人公でもあるロネルとこのタイミングで担当編集者が当の主人公に会いに行くなんて奇跡としか言えない。
そしてSさんは無事キューバから帰国し、ロネルとも会い食事も食べさせてもらったという。良かった。あの家族の暖かさを体験できたならそれでよい。言葉には表せない熱いものを持って帰ってきたようだ。
そんなキューバ行きのやりとりをしつつも、出版決定という知らせには至らなかった。かれこれ二ヶ月近く経つ。印刷会社、予算、社内でのコンセンサスなどに真剣に取り組んでくれていて時間がかかっているのか。それともペンディングになってしまって他の案件が優先されているのか。想像するしかなかった。出版できないのであればそれはそれでよい。できないのであれば次の売り込み先へアタックしたいので早くダミーブックを返してもらわねばと思っていた。
そんな矢先編集のSさんからメールが入った。
「たいへん長らくお待たせしました。写真集につきまして、9月出版を目指してぜひ制作をさせていただきたいと社内で相成りました。今回のご縁を大切にしたい、また須田さんの熱い気持ちにお応えしたいと思っております」
やった!
YES!
ついに!
つづく…
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