最近よく「ノマド生活」とか「ノマドワーカー」なんていう言葉を耳にする。半年東京で半年海外の自然の中で暮らすとか、そういうライフスタイル。デザイナーとか作家とか、インターネットがつながっていれば仕事になる人たちが多いのかな。
憧れだよね、こういうの。
でもぼんやりと沖縄の離島で青い空と青い海と白い雲を見ながら考えた。本当にノマド生活なんてできるのだろうかと。特にクリエーターとして。
地元の人は、慣性の法則ギリギリのゆる~~いスピードで自転車を漕いでいる(笑)。
こんなにのんびりしている生活環境の中に放り出された時、本当にアイディアなんて湧いてくるんだろうかと。
何時に起きてもいいし、何時に何を食べてもいいし、遅刻もないし、会議もないし、MTGもないし、電車もないし、だいたいのことは、まあ、いいんじゃないって感じで終わってしまうし(笑)、だいたいのことは適当でいいし。
東京とのスピードはかなりの差があることだろう。こっちは雲の流れのスピードなのに、東京は1秒も遅れない山手線の速さと正確さ。
本屋も、映画館も、レンタルビデオも、写真ギャラリーも何もない。
何しろ論議する友がいない。
きっとコバルトグリーンの海もそのうち見なくなって、見ても感動が薄れていって、やることもなく、逆にパソコンばかり見てしまったりするのではないのか。
もし、アイディアやクリエイトする気持ちが萎えてしまって、才能が枯れてしまって元に戻れなくなるのではないかと思うとちょっと怖かったりもする。まあ、いいんじゃないってね。それも人生さ、なんて言ってね。
でもやっぱりよくよく考えてみると、それってその「ノマド」とかいう流行語に流されているだけであって、旅人だと思えばいつでも頭はクリエイティブなはず。
人生をトータルで考えたら、ノマドか会社員が重要なポイントではなくて、結局、自分が好きなこと、今やりたいことをやっているかどうかが大事ってことだな。