【本ができるまで #0027】
4/17/2017 大雨
前回の編集のSさん、営業のMさんと東京でお会いしたときも大雨だった。
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大雨の中びしょぬれになりながら久しぶりの京都に到着。雨の京都は色っぽかった。タイミング良く、「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2017」という日本でも有名な大きな写真フェスが開催されている時だった。
そこでアーノルド・ニューマンという写真家の素晴らしい展示を見ることができたのはラッキーだった。京都ならではの二条城での展示という特殊な展示だ。ニューマン没後最大の個展だというからそのものが貴重でもあったが、何しろ作品自体が素晴らしかった。ここ数年で三本指に入る質の高い写真展だった。
ラッキーや良い被写体を引き寄せることには自信があるが、すべての物事がベストのタイミングで動いている気がした。
ニューマンを見てテンションが上がったところで初めてのいろは出版へと向かった。
いろは出版は京都の地下鉄の終点にあった。メールで編集者さんから様子は聞いていたが、駅を降りると山が見え、住宅があり、周りは畑と田んぼだった。ここに本当に出版社があるのだろうかという雰囲気だ。コンビニもない感じで歩いている人がいない。
歩くこと10分ぐらいだろうか。雨の薄暗い天気の中、煌々と輝く建物があった。少し離れたところから見ると中の人の全身が見えるガラス張りであった。遠目からでもちょっとおしゃれな若い、クリエーターっぽい人たちが見える。
「おお、ここに違いない!」
建物の前まで行くと小さな木でできた看板がちょこんと置かれていた。それがまた可愛い感じで良い雰囲気だった。バーン、ここが出版社でーす!という看板ではなく子犬が「Welcome!」と言っている感じ。
入り口の電話でSさんを呼び出してもらう。
Sさんが上の階から降りてきた。編集部は上にあるのかな。
「雨の中、お越しいただきありがとうございます」
「こちらこそ、お忙しい中ありがとうございます」
そうやってSさんは社内を案内してくれた。
いや、おもろい! いろは出版。面白い!
なんだここ(笑)! 僕はニヤニヤしながら社内を回った。
社内のつくりを一言でわかりやすく言うと、渋谷の東急ハンズのような作りになっている(行ったことのない人ごめんなさい)。各部屋にドアがなくて階段で直接つながっているのです。階段の途中まで行けば各編集部や制作部署などがよく見える。
すべてがオープンでたぶん社長室?だと思われる部屋もガラス張りで丸見え。声は聞こえないのだけど、きむ社長が誰かとミーティング中。僕の姿を発見して手を上げて挨拶してくださった。僕は階段の途中なので社長の足首あたりの高さから無言で挨拶をした(笑)。お辞儀&無言だったのでなにか物足りなくて手を挙げて挨拶してしまったが、社長から見たら「ヨッ!」みたいな失礼な絵面だったと思う(笑)。
二階には明るくて広いキッチン! え?出版社なのになぜキッチン(笑)! 大きなテーブル。イメージ的には住宅展示場にあるようなきれいなキッチンシステムの大きなやつ。お昼ごはんをここで作ったり、食べたりするそうだ。いいそれ!
地下0.5階(笑)にはデザイン部&ビリヤード台!!!!! 出版社になぜビリヤード台! 0.5階というのがやはり渋谷のハンズ的配置(実際には自分は何階にいるかは理解していなかったw)。
デザイン部の壁には大きく
「honesty is the best policy」
とペインティングされていた。誰の哲学なのだろう。。
かつ天井にはもっと大きな字というか、天井をぶち抜いて
「WELCOME」と作品のような文字が。
何階だったかな?グッズを作成しているセクションがありました。その階は一見幼稚園かと思うようなカラフルで可愛くて、優しい雰囲気がありました。
最近若い女性にかなり人気のあるグッズのようです。写真グッズなどもけっこうあるのですが確かにすごくよいツボをついてる。あ、欲しい!って思う。
地下二階には撮影スタジオもあって、専属のカメラマンがいるのです。そのカメラマン君もとてもよいバイブレーション。スタジオには、白い壁に白い文字でこう書いてありました。
「PHOTO IS LOVE」
まったくその通り!
いやー、いろは出版さん、こんなところだとは知りませんでした。クリエイターが集まる場所っていう感じの会社。いや会社とはシステムのことであって、美しい、開放的、遊びココロ満載の自由なクリエーターの学校みたいな会社でした。
日本中から就職を希望する若者が絶えないというのもよくわかる気がします。社員はてっきり関西の人たちばかりかと思っていたのですが、東京出身の人もけっこういて驚きです。「えー、うち、スダさんちの近所です」みたいな(笑)。でもここなら就職したいという気になるのもわかる気がします!
この社風が売れる商品の発信基地なのでした。
ホントびっくり。
いやー、いろは出版、初訪問は衝撃的でした。
つづく…
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